宮崎県東諸県郡綾町は、日本最大級の面積を誇る照葉樹自然林の保護と自然生態系農業の推進を中心に、およそ半世紀近くかけて「自然と共生した地域づくり」を全国に先駆けて行ってきました。こうした取組が評価され、この地域は2012年7 月にユネスコエコパークとして登録されました。このエリアには、綾町全域と2市1町1村(小林市・西都市・国富町・西米良村)の一部が含まれます。

アクセス

綾町は宮崎県の中央部、宮崎市から約20kmに位置しています。北西部に九州中央山地南端部の山塊が存在し、そこから南東方向に流下する綾北川と綾南川という2 つの河川(綾川流域)の合流部に挟まれてできた沖積平野を中心に綾町の町並みが存在しています。

  • 車でお越しの方
    • 宮崎空港 - 国道10号線経由(高岡町まわり) 60分
    • 宮崎空港 - 県道17号線経由(国富町嵐田まわり) 60分
    • 宮崎空港 - 県道26号線経由(国富町中心部まわり) 80分
    • 高原IC - 国道268号線経由 60分
  • JR・バスをご利用の方
    • 宮崎空港(バス15分) - 宮交シティ(バス60分) - 綾待合所
    • JR南宮崎駅(徒歩15分) - 宮交シティ(バス60分) - 綾待合所
    • JR宮崎駅(バス60分) - 綾待合所

文化や歴史

かつて林業で栄えていた綾町は、1960年以降、林業の衰退と共に綾川総合開発事業終了による人口流出により経済が疲弊する中で、森の価値認識の見直しから農業を基幹とした地域づくりへと転換を図りながら、独自の発展を遂げました。半世紀かけて築き上げてきた綾町独自の自然生態系農業や照葉樹林の保全活動の推進を通じて、「自然と共生した地域づくり」に共感した人が町に移住してくるなど、その後約40年の間人口は約7,000人を保ち続けています。

日向夏みかん

綾町空撮写真

BRセンター見学

綾工芸まつり

手づくりほんものセンター

取組

綾の照葉樹林プロジェクト

綾の照葉樹林プロジェクト

2005年から、九州森林管理局、宮崎県、綾町、日本自然保護協会、てるはの森の会の5者協働で、照葉樹自然林を保護しその周辺を100年かけて復元することを目指した「綾の照葉樹林プロジェクト」に取り組んでいます。

照葉樹林と大吊橋

産業観光の取組

綾町では、代表的な「綾の照葉大吊橋」をはじめ、綾町の照葉樹林が育んだ自然生態系農業や手づくり工芸、きれいで安心な水や空気・食を生かした教育・スポーツ合宿、醸造企業の誘致など、地域の自然を生かした産業振興による観光まちづくりを進めてきました。

まちづくり協議会での活動

綾ユネスコエコパークまちづくり協議会

地域住民がまちづくりのさまざまなアイデアを積極的に出し合い、実現できるよう取り組んでいく組織として、2014年に設立されました。これまでの取組を充実させ、自然環境を活かした新たな観光や商品開発など、豊かで暮らしやすいまちの実現を目指しています。

大学との連携協定

学校・研究機関との連携

ユネスコスクール認定(2014年)の綾小学校・綾中学校との講師派遣連携授業を進めています。また、地元大学との包括的連携協定を結んだことで、住民と行政・学術機関との連携も進みはじめています。

センター写真

綾ユネスコエコパークセンター

2018年4月に、自然環境の情報提供や町内外からの多様な利用者のニーズに対応する拠点施設として綾ユネスコエコパークセンターが設置され、環境教育や各種研修の場として活用されています。

自治公民館手づくり文化祭

自治公民館活動

地域住民の総意による住みよい地域づくりを目指して1965年から活動しています。自然生態系農業や生涯学習、伝統文化継承、町主催事業運営等に大きな役割を担っています。